米経済の先行き懸念などを背景に、15年ぶりの円高・ドル安水準となる中、欧米の金融関係者の間で「ミセス・ワタナベ」と総称される日本の個人投資家の動向に注目が集まっている。 ミセス・ワタナベという言葉は、外国為替証拠金取引(FX)に多くの日本の主婦らが参加するようになったことから、個人投資家を指す隠語として使われるようになった。取引数量は増加しており、トレーダーらも無視ができない存在。 欧米メディアなどによると、8月に1ドル=83円半ばをつけた後、円は対ドルで伸び悩んだが、原因の一つは、日本の個人投資家が値ごろ感の出たドルを買う動きに出たためという。 ダウ・ジョーンズ通信は「ミセス・ワタナベが世界の為替市場を買い占める」と題する記事で「各国の中央銀行は彼女らの力に恐れを抱かないといけない」と指摘した。(共同)