いきなりですが、心理学的な2択問題です。 あなたはどちらを選択しましたか? 統計的にはAを選ぶ人が多いようです。 では、条件を変えてみましょう。 今度はどうだったでしょうか? この場合、最初の質問でAを選んだ人も今度はDを選択することが多いようです。 獲得と損失の絶対的な価値としてはA=C、B=Dですが、人は10万円持っているというような状況(獲得のドメイン)でBのようなリスクを冒そうとはしません。反対に、10万円の借金がある状況(損失のドメイン)では、人はより大きなリスクを受け入れて挽回しようとする傾向があります。 こうした心理学的な傾向を理論化したものが プロスペクト理論 です。 参照基準点 上記の選択問題で見たとおり、意思決定者は置かれた条件によって絶対的な価値に対して主観的な評価をします。この評価の基準となるのが、参照基準点です。国際政治で現状維持というときの「現状」とは、すなわち