・こうして世界は誤解する――ジャーナリズムの現場で私が考えたこと "最も影響力のある国際ジャーナリスト40人"に選ばれたこともある中東に強いフリージャーナリストが語る現代のジャーナリズムの問題点。ブログやツイッターの話ではなくて、国際ジャーナリズムの本質的議論がある。 中東特派員としてイラク戦争やさまざまな従軍取材を経験した著者は「もし欧米のマスメディアが戦争のあいだもきちんと仕事をしていたなら、テレビのまえに坐っていた視聴者は泣き叫び、反吐を吐いていたはずだ。」という。ニュースはまったく現地の実態を伝えることができていなかったのだと批判する。 たとえばイラク人が巨大なフセイン像を引き倒して歓喜の声をあげる印象的なシーンは世界中で放映されていてたが、現実は、アメリカ人将校が画策して200人くらいのイラク人が実行しただけのショーなのであった。危険だというテロリズムの現場に行ってみると案外に平