2022年3月23日開催、Biz/Zine Academy「消費者インサイトを理解するための『エスノグラフィ』活用講座」。その中から、『アイデア資本主義』の著者で、文化人類学の知見をビジネスに活用する企業アイデアファンド・大川内直子氏の講演内容をレポートする。後編である本稿では、文化人類学のビジネス活用を、実践的なレベルで取り組むためのヒントが提供された講演内容をお届けする。 文化人類学のアプローチでインサイトを導き出す 本講座は、(1)エスノグラフィを仕事に活かす、(2)エスノグラフィからインサイトを導出する勘所を掴む、という2つの目的で実施された。講師の大川内氏が経営するアイデアファンドでは、文化人類学がビジネスで活用されるようになった社会的な背景を次のように語る。 「20世紀はモノの時代でしたが、21世紀はアイデアの時代です。売れるために重要な要素は“定量的なスペック”から“定量化で