横浜弁護士会に所属する男性弁護士(67)が、神奈川県鎌倉市の男性に依頼された民事訴訟の控訴手続きを忘れ、そのまま判決が確定していたことが11日、同弁護士会への取材でわかった。男性は弁護士会に懲戒請求を検討している。 同弁護士会によると、2006年、男性の両親の相続財産をめぐり、親族が男性を相手取って横浜地裁に提訴。10年11月、男性に約1100万円の支払いを命じる判決が言い渡された。 男性は弁護士に控訴を伝え、同年12月、着手金を支払った。しかし弁護士は手続きを忘れ、控訴期限が過ぎて判決が確定した。男性は同地裁に再審を請求したが、今年3月5日に棄却されたという。 男性が同弁護士会に説明した内容では、弁護士は、鎌倉市の自宅を売却した金で、支払い額の半分を負担すると伝えてきたが、まだ100万円しか払われていないという。