日本のみならず世界中にファンを持つ漫画家、浦沢直樹さん(54)。『YAWARA!』『MONSTER』『20世紀少年』をはじめ、多くのヒット作で知られる鬼才だ。その浦沢さんがみずから企画した番組『浦沢直樹の漫勉』が2014年11月、NHK・Eテレで放映された。漫画家の聖域ともいえる作画現場に潜入し、彼らのペン先を映し出すというドキュメンタリーだ。スマホ向け漫画アプリの普及、漫画誌電子版の創刊、漫画の海外輸出――今、日本の漫画を取り巻く状況は大きく変わりつつある。『漫勉』という番組を企画した浦沢さんは、日本の漫画を取り巻く現状に、漫画家としてどのような問題意識を抱いているのか。話を聞いた。