ドラクエ4のエンディング。 デスピサロを倒し、天空城のマスタードラゴンに報告をしに行く勇者たち。 そしてその後、仲間たちはそれぞれ元いた日常に帰っていく……。 世界を救い、元通りの平和な日々へ戻っていくめでたしめでたしなエンディングだが、私にはこれがとても寂しく感じる。 1人、また1人とパーティーを去っていく仲間たちを、見送ることしかできない勇者。 仲間たちには出迎えてくれる誰かがいる。 ライアンには主君が、アリーナたちにはサントハイムの人々が、トルネコには愛する家族、家族を失ったマーニャとミネアもモンバーバラで大人気だ。 そうやって歓迎されていく仲間たちを、後ろに下がって見つめる勇者は何を思っていただろう。 彼には出迎えてくれる人がいない。 彼の故郷にはもう誰もいない。 全員と別れ、とうとう一人になった勇者は山奥の自身の村へ帰る。 焼け野原になったかつての花畑で、勇者としての重責から解き