「下流社会」がベストセラーになって有名になった三浦展さんの考えがよく分かる一冊でした。 夢がなくても人は死なない まず、前提として、「下流社会」で語られていることは、データを分析した結果であって、「自分らしさを求めるのは下流である」というのは、三浦氏自身の考えではありません。また下流の定義に関しても、 「このままでいいや」「もっと下でもいいや、その方が楽だから」と思う人が下流。「もっと海外旅行がしたい」とか「勉強でもスポーツでもうまくなりたい」とか思わず、ただ単に「面倒臭い」「楽がしたい」「勉強したくない」「働きたくない」と思っているのが下流なんです。(46ページ) とのことです。 あの番組(NHKの「課外授業ようこそ先輩」)に呼ばれた芸術家や冒険家の方は、黒板に「夢が大切」などと書いたりします。夢を持つのは結構なことですが、毎回、そんな人ばかり教壇に立つと、さすがに辟易としますね。たまに