とても、粗筋を書くのが難しい。 少年(三歳児!)が「世界」を救うために「悪」と戦う、というようにアウトラインを書き出すと、とてもステレオタイプに見える。でも、そうじゃない。詳しく書こうと思えば書き出せると思うけど、なんだかそれは、僕の手でこの物語を縮小させてしまう気がしてしまう。 とても、感じたことを書くのが難しい。 読後感は決して、マイナス、ではない。でも、深い感動や、涙や、感嘆や、驚愕や、その他大きく感情の針が動きだすわけでなく、なんかぼんやりと反芻している。これはなんなのだろう。心に場面が浮かんでは、降り始めの雪のようにじんわり消えていく。 僕は高橋源一郎の熱心な読者ではなくて、何年も前に『さようなら、ギャングたち』を一度読んだきり。記憶はおぼろげ。だから他の高橋源一郎作品と比べてどう、という言葉は持ち合わせていない。 ただ、一つ、言えるとしたら、子供を持つ親になっているいま、言える
走らなくちゃ…一歩でも前に進むために―― もしもあの時こうしていたら…環の心は、突然家族が亡くなったあの日から止まってしまっていた。 もう一度家族に会いたい。ある日、自転車を走らせたその先に待っていたものとは? 出会いと別れ、誰の人生にも必ずついてくる喜びと悲しみ。せつなさとあたたかさ溢れる森絵都ワールド。一歩踏み出す勇気をくれる一冊です。 森 絵都 (モリ エト) 1968年、東京に生まれる。早稲田大学卒業。90年、『リズム』で講談社児童文学新人賞を受賞しデビュー。同作品で椋鳩十児童文学賞を受賞。『宇宙のみなしご』で野間児童文芸新人賞、産経児童出版文化賞ニッポン放送賞を受賞。『アーモンド入りチョコレートのワルツ』で路傍の石文学賞を受賞。『カラフル』で産経児童出版文化賞を受賞。『つきのふね』で野間児童文芸賞を受賞。『DIVE!!』(全4巻)で小学館児童出版文化賞を受賞。2006年『風に舞い
初版から3年。その後の、著作権法の改正、著作権分科会の図書館問題に関する報告、各種運用ガイドラインの公表、大学図書館機関リポジトリ(データベース)など、図書館と著作権の大きな変化に対応した最新の情報満載の増補改訂版。 1 図書館と著作権(図書館にとって著作権とは何か? これから直面する図書館の著作権問題) 2 著作権制度の基本の基本(著作権とは? 著作物とは? ほか) 3 Q&A:図書館と著作権(国の著作物の著作権上の取り扱い 「○○年史」の著作権の帰属 ほか) 4 資料(文化審議会著作権分科会審議経過報告(平成18年1月)(抜粋) 図書館における事典の複写―多摩市立図書館複写拒否事件 ほか) 黒澤 節男 (クロサワ セツオ) 1941年長野県生まれ。1965年早稲田大学第一法学部卒業、文部省入省。1971年文化庁文化部著作権課。1973年文化庁文化部著作権課調査係長。1983年東京学芸大
奇怪な呼び水、浴びせる冷や水。 【求む奇談!】新聞の片隅に載った募集広告を目にして、「strawberry hill」を訪れた老若男女が披露する不思議な体験談――鏡の世界に住まう美しい姫君、パリの街角で出会った若き魔術師、邪眼の少年と猫とともに、夜の町を巡る冒険……謎と不思議に満ちた奇談に、蒐集家は無邪気に喜ぶが、傍で耳を傾ける美貌の助手が口を開くや、奇談は一転、種も仕掛けもある事件へと姿を変えてしまう。夜ごと”魔法のお店”で繰り広げられる、安楽椅子探偵奇談。 奇妙な謎をはらんだ不思議な体験で盛り上がるものの、あっさりと助手によって現実に引き戻されてしまう。盛り上がり↑と引き戻し↓の高低差が激しいほど、とても魅力的な安楽椅子探偵ものになりうる本作。ただ、引き戻し↓の内容が膝を打つ、というより、わりと身も蓋もなかったりするので(ただの見間違い、とか)ちょっと食い足りなかったりする。 そんなち
コードウェイナー・スミスの「アルファ・ラルファ大通り」は偶然と必然の織りなすタペストリーなのだが、その脇道を歩いていてもほんの少しの偶然と必然ぐらいはある。 というかここは、日々思ったこととか読んだ本の感想とかそんなものを書き溜める日記のようなものである。 著 真保 裕一 販売元/出版社 講談社 発売日 2008-01 Amazon/楽天ブックス 『奇跡の人』を積読本にしてしまって以来、なんとなく真保裕一から離れてしまっていたのだけれども、『ホワイトアウト』以来の山岳ミステリということで読んでみることにしてみた。 『ホワイトアウト』が山岳ミステリなのかどうかという問題はさておき、三編からなる短編集で、なおかつそれほど厚くないということが読んでみようと思った一番の理由なのだが。 ミステリといっても殺人事件が起こるわけではなく、どちらかといえば山岳小説といったほうが近いのだが、遭難した登山者を
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