『光龍ぬアハー!うちなぁぐち』 (3)「ゆたしく」と「ゆたさるぐとぅ」/どちらを使う?2008年4月21日 本連載第1回で説明したように、「芝居言葉(くとぅば)」とは首里と那覇の言葉が交じった、廃藩置県後に作られた言葉だ。 それは今や、うちなぁぐちの共通語的な位置を占めているが、そこには少し問題もある。 約3カ月前、私の講座を受講しに来た70代の男性Aさんが「今日(ちゅー)や(今日は)、ゆたしく、御願(うにげー)さびら(よろしく、お願いします)」と挨拶(あいさつ)した。 彼は人前で話すことが得意なので、祝辞などをよく頼まれるらしい。 それが、近年のうちなぁブームで、うちなぁぐちで祝辞などをできないかと頼まれることが多くなったそうだ。 日常会話は当たり前に話せるが、「よろしく、お願いします」などの、かしこまったうちなぁぐちは、どう言うのかと困ったらしい。 そんな時手本に