リストラの断行や企業の倒産が相次ぎ、街には失業者が溢れ、大学生は100社以上の企業にエントリーシートを送り、靴底をすり減らしながら必死に企業訪問をするけれど、1つの内定も取れない人さえいるようだ。「格差社会」に対する批判が世界中で声高に叫ばれて、誰もが戦犯探しにやっきになっている。若者世代を中心に「ウォール街占拠デモ」や「就活ぶっこわせデモ」なんかが起きて、国家や企業、はたまたこの世のシステム全体に対する怒りをぶつけている。大企業に務めても定期昇給は見送られ、ボーナスが支払われない所さえある。そんな企業じゃ退職金なんて夢のまた夢だ。「こんな世界に誰がした?」なんて涙する人までいるかもしれない。 この厳しい世の中で生き残るためにどうすればいいかをみんなが必死に考えている。瀧本哲史は著書『僕は君たちに武器を配りたい』で、これからさらに競争が熾烈化する世の中で、コモディティ化することを避けて、個