提案で重要になるのは,まず顧客がなぜ提案を依頼しているのか,理由をきちんと押さえることだ。 提案を行う局面は2通りある。1つは提案者側からの働きかけ,つまり計画的かつ能動的に提案する場合。もう1つは,顧客からの働きかけによる受動的な提案の場合である(表1)。 顧客からの働きかけによる受動的な提案は,さらに依頼の理由が分かれる。 1つは,顧客がシステム導入を検討する中で,専門家の意見や判断を参考にしようとしているケース。例えば,見込み客としてはみなしていなかったユーザー企業から,「今,当社で次期システムのあり方について検討中ですが,専門企業である御社から提案していただけませんか」というような提案依頼が来た場合が相当する。 もう1つは,ユーザー企業である程度の検討は終わっているが,検討結果の検証のために提案を依頼されるケースである。 いかなる局面であっても,顧客の依頼の目的を明確にすることが,
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