2024年5月、富士スピードウェイ(静岡県小山町)での24時間耐久レースでトヨタ自動車の液体水素エンジン車が2年目の大きな進化を見せた。水素供給系を中心にカーボンニュートラル(温暖化ガス排出量実質ゼロ、CN)という視点で採用された主な新技術は4つ。加えて、公にはされていないがもう1つあるようだ。さらに、今後に向けて幾つかの新技術も研究開発されている。それら技術の詳細を見ていこう。 今回のレースに参戦した「#32 ORC ROOKIE GR Corolla H2 Concept」(以下、液体水素エンジンカローラ)は、電気系の改造などが起因となりアンチロック・ブレーキ・システム(ABS)の制御性に問題が発生し、安全上の観点から合計で約9時間(3回)、ピットインすることとなった。それでも、肝心の液体水素エンジンや水素供給系には大きな問題が発生せず完⾛した。
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