団塊の世代が定年を迎えようとしている。しかし、団塊の世代が持っているノウハウは若い世代に受け継がれているのだろうか。今回から3回にわたって、2007年問題ともいわれているノウハウ継承の問題について、特にプロジェクトマネジメント能力の育成に焦点を当てて考えていく。 団塊の世代が組織から去りつつある現在では、プロジェクトマネージャの量的不足・能力不足を懸念する企業が多い。システム開発のプロジェクトマネジメント能力の育成について、今回から3回にわたって考えてみる。 問題とその背景 団塊の世代が歩んできた道 団塊の世代を中心にその前後を形成する世代は、日本企業のIT化の進展とともに、その中で能力をはぐくんできた。この世代の人たちが社会で活躍を始めた1970年代は、日本企業が本格的に情報システム化に取り組みだした時期でもある。 オンライン化やデータベース化などにより、情報システムが業務の形態を抜本的