Appleの「空間コンピューティング」とはなにか。過去・現在のデバイスから考える Appleが2月初めにアメリカで「Vision Pro」を発売してからそろそろ一ヶ月が経とうとしている。「解像感もパススルーの精度も高い」という点に驚きが集中していたが、そろそろ「結局、これはどんな性質のデバイスなのか」という点に議論を移すべきだろう。 (筆者がハワイで購入したVision Pro) Appleのいう「空間コンピューティング」とはどんな存在なのか。そして、XR機器の歴史的に見てどのような位置付けになるのか。 筆者はVision Proを発売初日に購入し、今もほぼ毎日、なんらかの形で利用している。そこで感じるのは、「やはりこの製品は、あくまでPCやタブレットに近いコンピュータなのだな」という点だ。ここを少し深掘りしてみよう。 Vision Proは、たしかにHMD“ではない” 頭にかぶるXR機器