この冬のTVドラマで,断トツの視聴率を上げているのが「華麗なる一族」。御多分にもれず,私も日曜夜9時には画面にかじりついています。 今回のドラマの主役は,木村拓哉さんが演じる鉄鋼メーカーの専務ですが,私の関心はその父である阪神銀行頭取の万俵大介にあります。昭和40年代に金融再編の波に直面した万俵頭取が,情報とマネジメント能力を駆使して勝ち残りを図るプロセスには,フィクションながら引き込まれてしまいます。 なかでも組織のマネジメントという点で面白かったのが,第2回放送の支店長会議のくだりです。生き残りをかけて,都銀内の預金額の順位アップを図った万俵頭取は,全国の支店に課す預金集めのノルマを引き上げようと考えます。しかしトップが一方的に引き上げを命じても,現場がついてこなければ未達で終わるだけ。そこで万俵頭取は支店長会議で,銀行存亡の危機を訴えつつ,ある支店長を名指しで「君に期待している」と呼
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