11月19日午前9時半、筆者は湖南省長沙南駅に到着した。駅はやたらと大きいのに、人影はさほど多くなかった。辺りは殺風景で、筆者が日頃北京や上海で目にするざわついた様子はなかった。 駅の中に入ると、日本人にはお馴染みのセブン-イレブンの虹のようなカラーラインの店舗が見えた。「長沙にもあるんだ」と親近感を持って近づいてみた。 驚いた。 セブン-イレブンではなく「Shanshan」という別会社だったのだ。見かけはセブン-イレブンと変わらない。コピー行為だ。少なくともグレーゾーンである。 長沙南駅で偽セブン-イレブンに遭遇 中国語に「山寨(シャンジャイ)」という言葉がある。もともとは広東語。盗賊や反政府勢力などが、政府の管理から免れるため、山中に築いた砦のことを意味する。そこから派生して、「正式には認定されていない物」を指すようになった。ヒト、モノ、お店、番組、建物、制度、価値観など、目に見えるも