フリーソフトウェア・アプリケーションやディストリビューションをいくつか試用してみて気づくのは、バージョン番号にほとんど意味がないことだ。昨今のバージョン番号を見ても、そのアプリケーションがどの開発段階にあるのか見えてこない。わかるのは、せいぜい、ビルドの前後関係ぐらいで、バージョン番号はビルドを区別するための単なるラベルに成り下がっている。バージョン番号が適切であれば、そのビルドの進捗状態がわかるはずなのに、これは何ともひどい状況だ。 しかし、複数の番号体系が使われていることが問題なのではない。種々の方式があることさえ知っていれば、GNOMEの奇数番号リリースが開発ビルドであり偶数が公式リリースであることを調べるのは造作ないことだからだ。また、KOffice 1.9.95-4をKOffice 1.0の後続バージョンかと一瞬誤解することはあっても、すぐにバージョン2.0の初期ビルドであること