飲んだ翌朝、起きようと思っても体が重だるくて起き上がれない。這うようにしてなんとか仕事に行っても、体がだるい。こんな経験をしたことのある酒飲みも多いのではないだろうか。「二日酔い」という言葉で片付けるのは簡単だが、激しい運動をしたわけでもないのに、お酒を飲むとなぜ、翌朝は疲れが残ったような状態になってしまうのだろう。 その理由もまた、アルコールが代謝される過程にある。少々難しい話になるが、説明しよう。 理由1:乳酸が増える 1つ目のキーワードは「乳酸」だ。乳酸は激しい運動をすると血液や筋肉で急激に増えることから、疲労の原因物質と考えられていた。 ところがマラソンを走り終えた直後に調べてみると、血液中の乳酸の濃度は高くない。実際には、乳酸は代謝されエネルギー源として利用されるのだが、乳酸をエネルギー源として利用できないときには、乳酸は蓄積し疲労を感じる状態になっている。 つまり乳酸は疲労の原