妹尾 軒並み大きな赤字に悩む日本の半導体(電機)メーカーに対し、独り快調な経営を続けているインテル。これは、まさに戦略性の違いと言えるでしょう。 こう言うと、決まってインテルにはマイクロプロセッサーの知的財産が豊富にあるからだろうという意見が出てきます。でも本当にそうでしょうか。実は、各社の半導体に関する特許の数を比較した研究があります。 半導体特許と一概に言っても定義が様々なので正確な数字の比較は難しいのですが、そんな数字が意味を持たないほどの差がありました。圧倒的にインテルの勝ち。そう思う方が多いかもしれません。ところが、全く逆でした。 日本メーカーは1社で平均して2000弱、全体では1万件以上の特許を持っています。ところが、インテルの特許は320件ほどしかなかったのです。これはどういうことなのでしょうか。 桁違いに少ない特許しか持たないインテルが、数多くの特許を押さえている日本勢に圧