国民栄誉賞の受賞、そして試合や練習にファンが殺到するなどW杯優勝の余韻冷めやらぬなでしこジャパンだが、次なる大舞台、ロンドン五輪の切符に不安が囁かれ始めた。去る8月19日に行なわれた「なでしこジャパンvsなでしこリーグ選抜」の壮行試合は、リーグ選抜相手に3-2の辛勝という結果。選抜チームの星川敬監督(INAC神戸)はこう苦言を呈した。 「攻撃のバリエーションが少なすぎる。なでしこは実力以外で持ち上げられ、調子に乗っている。五輪予選を突破しなければ、W杯優勝の意味もなくなるのに」 そういわれても仕方ない面が、今のなでしこにはある。W杯後、代表選手たちは表彰やTV出演の連続で満足な練習をしていない。加えてサッカー協会からの報奨金650万円、オフィシャルスポンサーであるキリンからの賞金100万円、FIFA優勝賞金の分配金200万円などなど、合計1000万円にも上る「臨時収入」が、彼女らの生活を変