日本の保守主義理解は欧米と違っていておかしい。欧米の保守主義は、皆でいろいろとやりとりしながら地道に社会を改良していきましょう、と言う含意があるのに日本ではそれがあまり見られない。ロマン主義と一緒にされたり、大衆社会批判と勘違いされたり、反近代主義にされたり、単なる反動と混同されたり、と奇妙なことになっている。 西洋の保守思想はフランス革命の悲惨な結末から生まれた考え方である。代表的な思想家は、バーク、トクヴィル、チェスタトン、T.S.エリオット、ハイエク、オークショットなどがいる。基本的に一方的で急激な社会改造を嫌う特徴がある。実際に、その時代によってフランス革命批判や異端嗜好批判や全体主義批判などが保守思想では論じられてきた。その上で、議会活動などの地道な実践的活動が重視されることになる。しかし、日本では保守主義がそういう理解をされているようにはあまり見えない。 日本で保守主義論者とし