営業部門には、ときどき、他部門で能力や才能を発揮できなかった人が異動してくることがある。僕は食品会社の営業部門の責任者をやっていて、現在、部下の何人かは他部門でハマらなかった人である。本来なら新人を営業マンに育てるほうが楽だ。だが、厄介な人を戦力化することができたら、マイナスをプラスに転じた点で非常に大きい。「金を残すは三流、仕事を残すは二流、人を残すは一流」という言葉がある。金も仕事も残せなかった僕に残されたのは人を残すしかないともいえる。 私事だが50才手前でサラリーマン終活を始めている。緩やかにサラリーマンを卒業するつもりだ。30年弱のサラリーマン生活を色にたとえるとウンコ色。酷いものであった。そして酷いサラリーマン生活だったからこそ最後は「人生をかけてひり出したウンコを堆肥にして部下という名の花を咲かせ、自らのエンディングを飾りたい」と考えたのだ。 他部門でハマらなかった人たちも戦
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