伝説のロックシンガー、尾崎豊さん(享年26)が残した2通の「遺書」が10日発売の月刊文芸春秋に全文掲載されることが9日分かった。1992年に民家の軒先で全裸で死亡。その後、他殺、事故死、自殺と諸説流れ、法廷で争われるなど社会問題にも発展した。ジャーナリストの加賀孝英氏が執筆した「尾崎豊の『遺言』」では、謎に満ちた行動と死の直前の心境に迫っている。 92年4月25日、未明の東京・足立区。泥酔した尾崎さんは、面識のない民家の軒先で服を脱ぎ捨て、のたうち回り、傷だらけになって息絶えた。後で致死量の2・64倍もの覚醒剤を摂取していたことが警察の調べで判明する。 人気絶頂のロックシンガーの突然の死に衝撃を受けたマスコミなどは尾崎さんを悼む一方で他殺、自殺で真っ二つになった。だが、同誌では〈尾崎が死の間際まで肌身離さず持ち歩いていたセカンドバック。この中に、小さく折り畳んだ白い封筒が入っていた。(中略