今年も多くの選手がプロ野球界を去った。「戦力外通告」のわずか一言で、一瞬にして職を失う。そんな選手たちの野球人生最後の時をドキュメンタリーで描いてきたTBSテレビ「プロ野球戦力外通告~クビを宣告された男たち」が、今夜(12月30日)10時から通算13回目の放送を迎える。今年は本編にかかわるサイドストーリーを2回(「プロ野球『戦力外』あの松坂世代に訪れた現実」「26歳でプロ野球『戦力外』の男がつかんだ奇跡」)にわたって東洋経済オンラインで配信してきたが、本編放送直前の特別企画として、現在は福岡ソフトバンクホークスのコーチを務める入来祐作氏の挫折と転身を追う。 この記事の写真を見る 入来祐作が厳しい現実を突き付けられたのは2008年のシーズン終了後。テスト入団で入った横浜ベイスターズを1年で戦力外になり、引退後の身の振り方を考えていたときだった。 「現役を終えて『うちでスカウトをやらない