我々の研究室ではアトピー性皮膚炎の 慢性化の原因を解明しました。 これにより、アトピー性皮膚炎に対する 新薬開発が期待されます。 【要旨】 アトピー性皮膚炎は皮膚に発症するアレルギー性の炎症疾患です。痒みを主体とする症状により日常生活に支障をきたしたり、美容上の問題を生じたりします。現在、我が国でのアトピー性皮膚炎患者は、幼児や学童の10%から20%を占めると言われており、さらに増加傾向を示しています。 アトピー性皮膚炎は通常、慢性の経過をたどり、一度発症すると何年にもわたって、場合によっては生涯を通して症状が継続します。アトピー性皮膚炎がこのように慢性化する原因についてはこれまで不明でした。今回、我々の研究室の増岡美穂大学院生や白石裕士助教らを中心とする研究グループが、アトピー性皮膚炎が慢性化する原因を解明しました。 本研究グループは、ペリオスチンというタンパク質がアトピー性皮膚炎の慢性