【働き】 潰瘍性大腸炎やクローン病は、腸に炎症を起こす病気です。慢性に推移し、活動期には下痢や血便、腹痛などが激しくなり、ときに重症化します。原因はよくわかっていませんが、潰瘍性大腸炎は直腸など大腸の一部または大腸全体の粘膜層に潰瘍やびらんが発現し、クローン病ではおもに小腸末端や大腸あるいは肛門に非連続性の病変を生じ深い潰瘍ができたりします。 このお薬は、腸の患部に作用して炎症をおさえます。炎症が軽くなれば、下痢や腹痛もしだいによくなってきます。軽症から中等症における寛解導入に用いるほか、長期の維持療法にも有用です。製剤により作用部位が少し異なり、ペンタサに代表される製剤が小腸と大腸で作用するのに対し、アサコールとリアルダは大腸だけで作用します。このため、クローン病の小腸大腸型にはペンタサを用いる必要があります。 【薬理】 おもな作用機序として、炎症性細胞から放出される活性酸素を消去するこ