「大がかりなボランティアをやろうなんて思っていません。全国の関係者からいろんな物資が届き、それを近所の困っている人や知人に配っている。当たり前のことをしているだけですよ」 そう語るのは、山口組から分裂した「神戸山口組」直参で若中(わかなか)の清崎達也四代目大門会会長(46歳)だ。大門会は熊本市中心部に事務所があり被災した。清崎会長の自宅も被害に遭ったうえ、自宅が倒壊して帰ることができない組員もいるという。 だが、その組事務所前と清崎会長の自宅前で、さまざまな支援物資を配布していた。仕分けをする組員が語る。 「震度7の地震があった4月14日の翌日に急遽、会長が神戸から熊本に戻りました。2回めの地震後には、全国の組から心配する声が相次いだんです」 各地から届けられる物資は多岐に及ぶ。水はもちろん缶詰、カップ麺、缶コーヒー、ジュース、おむつ、ミルク、衣類……。「その組織力はあらためてすご