めっちゃ儲かるし、めっちゃ大きい家に住めるし、めっちゃいい女抱けるで。好きな車に乗れる。それががんばれるエネルギーやねんから」 場所は、NSC(吉本総合芸能学院)。 島田紳助が、喋っている。 「いっしょやった、昔は。いっしょいっしょ。 パチンコ行って二千円負けて、なんでパチンコ行ってしもたんやろ、って半日悩んでたもん。いっしょいっしょ」 聞いているのは、漫才師の卵たち。特別講義だ。 「でも、夢が叶っていくと残念ながら夢を失っていってるから。たぶん君らとぼくが、一対一でお酒飲んで、夢を語り合ったら、残念ながら君らの勝ちやで。いっこだけ負けてるとしたら、それやな。 それ思うと泣けてしまう」 そう言いながら、紳助の目がうるうるしてくる。 「10億で売ってくれるんやったら変わってほしいもん。だから、いっぱいお金持ってる俺が100パー君たちに勝ったと思ってへんねん。 な、何が負けてるか。夢の数、若さ
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