中学時代から「麻原ウォッチ」を続けた新聞記者 オウム真理教の話をするときに気をつけなければならないのは「若者は知らない」ことだ。23年前の地下鉄サリン事件はおじさんにとって今でも生々しいが若者はピンとこない。 まずオウムはどのように登場したのか。若者にこそ正しく伝えなきゃいけない。当時の空気をよくあらわした記事があった。7人の死刑が執行された翌日に『日刊スポーツ』に掲載されたコラムである。 『「怪しい魅力」に取り憑かれた信者』(日刊スポーツ7月7日) 中学生時代から「麻原ウォッチ」を続け、それが仕事にもなってしまったという広部記者(47歳)が振り返る。 購読していたオカルト情報誌『月刊ムー』(学研)1985年10月号の読者投稿欄。ヨガ道場「オウム神仙の会」を主宰する「麻原彰晃」なる長髪男が、空中に浮いている写真とともに「驚異の空中飛行に成功した」という文を寄稿。そのあとライバル誌にも登場し