日本シンクロ界はかつては小谷実可子選手、奥野史子選手、そして立花美哉選手、武田美保選手など、それそれの時代でスターが存在してオリンピックや世界選手権でメダル常連国であった。それらすべての指導に携わったのは「シンクロの母」と呼ばれる井村雅代コーチである。 2004年のアテネ五輪終了後、日本代表のライバルとなるべく中国代表のコーチに就任したことにより、当時国内では批判の声が多く聞こえた。しかしそんな雑音を物ともせず、シンクロ未開の地であった中国代表に2008年北京五輪では銅、2012年ロンドン五輪では銀メダルを獲得させるに至った。 その後、イギリス代表の指揮を執るなど、世界中からその手腕を評価されるなか、本年4月より日本代表コーチに復帰した。ところが10年ぶりの日本代表はかつての輝いていた頃のJAPANとは状況が異なっていた。しかし厳しさの中に最大級の愛を捧げる指導で、来るべき東京オリンピック