米国ワイオミング州ケリーに設置された遠隔カメラが捉えた野生のピューマ。病気の個体の動画はこちら。(Photograph by Charlie Hamilton James, Nat Geo Image Collection) ネコ科の動物を死なせる「よろよろ病」と呼ばれる感染症に、北米の野生のピューマがかかっていたことが明らかになった。よろよろ病は、ヨーロッパでは50年前からイエネコや動物園の動物で確認されているが、北米で確認されたのはこれが初めてだ。論文は新興感染症の専門誌「Emerging Infectious Diseases」2024年8月号に掲載された。 ピューマを調べた米コロラド州立大学の野生動物病理学者のカレン・フォックス氏は、「罹患したのがこの個体だけなら心配はしません」と言う。「けれども経験的に、私たちが発見する疾患は氷山の一角であり、これまでに見落としてきた症例がたくさ