コロナ危機で露呈した「交換価値」の脆さ 「何のための経済か」──新型コロナウイルス感染症(COVID-19)へのさまざまな対処を理解するための鍵となる問いだ。 いまのところ世界経済の主目的は、お金の交換を促進することだ。これを経済学者たちは「交換価値」と呼ぶ。私たちの生きるこの現行システムでは、交換価値は使用価値と同じという発想が支配的だ。 基本的に、人々は欲しいもの、必要なものにお金を払うだろう。そしてこのお金を払うという行為は、その「使用」に人々がどれだけ価値をつけているかを物語る。 市場が社会を回す最良の方法と見られるのはそのためだ。市場では、順応性がよしとされる。市場には、生産力を使用価値に合致させるだけの柔軟性がある。 だが、私たちの市場についての信念がいかに誤っているかを、コロナウイルスは鮮明に浮き彫りにした。 いま世界中の政府は、サプライチェーン、社会保障、そして何より医療と
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