[著者抄録] 東日本大震災以降に体験したさまざまな復旧・復興活動を回顧するとともに,その活動を4つに類型化する。この類型化によりそれらの活動は,対内的か対外的か,単独活動か連携活動かという観点で分類される。そして対外的な連携活動に,支援・受援のパラダイムを超えた新たな図書館連携を見出す。対外的な連携活動として個人が参画する活動は,言い換えるとプロボノ活動である。この社会的・公共的な目的のために,図書館員としてのスキルや知識を提供するボランティア活動の意義は,支援という言葉のニュアンスとは大きくかけ離れている。そしてこの新たな図書館連携活動は,この大震災からの復旧・復興に際して,これからも大いに必要とされるであろう。