そしてロリコン、NTR…(以下、文字にするだけでアレなので自粛)といった男達の持つ多彩な性癖は、日本のAVのジャンルをそのままキャラクターに純化したものとも言える。だからこそ、一人ひとりのキャラクターが、それぞれ個性的に狂っているのだ! そして作中では、登場人物たちが性犯罪者となるに至ったエピソードも随所に挿入されるのだが、そこには可笑しさもあり、悲しさもあり、圧倒的なリアリティもある。それは、著者が『漫画実話ナックルズ』などの取材で現代ニッポン土着の狂気を体感し、『ニッポン縦断仰天フーゾク』なんていう作品まで描いてきた人物だからだろう。 また日本のヤバい映画、ヤバい事件へのオマージュも随所に感じられる。まず孤島での殺し合いは『バトル・ロワイアル』的であるし、一人の女性をめぐって男達が殺しあう……といえば、日本には「アナタハンの女王事件」という壮絶な出来事があった。そして第1話のタイトルを
アルバイトがTwitterで悪ふざけした写真を投稿する“バイトテロ”や、相次ぐ食品偽装に対し、「日本人のモラルが低下した」と嘆く人は多い。なかには「戦後の民主主義教育のせいだ」「戦前の日本人はすばらしい道徳心を持っていた」と言う人もいる。だが、それは果たして本当なのか。そう疑わずにいられなくなる本が、『「昔はよかった」と言うけれど 戦前のマナー・モラルから考える』(大倉幸宏/新評論)だ。というのも本書には、現代人なら仰天必至の、戦前の日本人のマナーの悪さ、モラルの欠如が露わになっているからだ。 たとえば、多くの人が行き来する駅や電車の中でのマナー。現代は混雑するホームで列をつくって電車を静かに待つ日本人の姿に、外国人から「さすが礼儀正しい」と称賛の声があがるが、大正時代のその光景は“傍若無人の見本市”。1919(大正8)年に発行された電車でのマナー向上のための小冊子には、「無理無体に他を押
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