世代を超えてヒトの心をつかむ「あだち充」の偉大さ ネットで「テレビは終わっている」という言説を目にします。「終わっている」には、「テレビを見ない」「テレビがつまらない」というニュアンスが込められているのですが、中川淳一郎さんの著書『ウェブはバカと暇人のもの』では、「ネットで話題になるのはテレビネタで、テレビの時代はまだしばらくは続く」と結論付けています。 私もこの論に賛成です。ツイッターのタイムラインにテレビの話題が躍ることは多く、何より2010年12月以降の「家電エコポイント半減」直前、家電量販店に「終わっている」はずのテレビを求めて客が殺到した事実が物語ります。 ただし、「つまらない」ことには賛成します。クイズ番組は「インテリ」ばかりが登場し、情報番組はラーメン、焼き肉、スイーツのヘビーローテーション、ドラマに至っては初回を見れば結末がわかる筋立てで、キャストを見ただけで演じる役割が想