骨抜きとサボタージュの兆候 ≪画期的な転換だったはずが≫ 教育基本法は昨年12月、約60年ぶりに改正されたが、福田内閣の下で早速、その骨抜きと、理念の具体化に向けてサボタージュの動きが始まった。 改正教育基本法は、その第2条で「教育の目標」として新たに「豊かな情操と道徳心を培う」「公共の精神に基づき」「生命を尊び、自然を大切にし」「伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできたわが国と郷土を愛する…態度を養う」などの文言を掲げている。 また、今年6月に改正された学校教育法でも「規範意識」「公共の精神」「生命及び自然の尊重」「伝統と文化の尊重」「我が国と郷土を愛する態度」「国際社会の平和と繁栄に寄与する態度」「家族と家庭の役割」などを義務教育の目標に掲げている(第21条)。 これは旧教育基本法が「教育の目標」として単に「人格の完成」という抽象的な文言のみを掲げていたのと異なり、より具体的に教育の