ニホンザルは群れの中のサルどうしで緊張が高まると、お互いに抱擁して争いを避けようとしているとみられることが、京都大学の研究グループによる観察で確認されました。 京都大学理学研究科の中川尚史准教授らの研究グループは、宮城県や鹿児島県などの野生のニホンザルを観察し、行動を研究しています。 その結果、群れの中で仲のよくないサルどうしが近づいたり、毛づくろいを中断したりして緊張が高まったときに、お互いに腕を相手に回して抱擁することで、争いを避けようとしているとみられることが確認されたということです。 鹿児島県の屋久島では、仲のよくない2匹のニホンザルが近くにいると、手を伸ばして数秒間お互いを抱擁し、緊張感がほぐれると絆を深める毛づくろいを行ったことが観察されています。 こうした行動は青森県の下北半島や、石川県の白山のニホンザルでも見られたということです。ただ、京都府の嵐山や大分県の高崎山のニホンザ