最近の地図アプリは、地図や実際の道路の画像だけではなく、航空写真を3D画像で立体的に表示してくれるため、スマホを眺めるだけで現地に行ったかのような気分を味わえる。 ある日、私は“日本のエーゲ海”と称される岡山県瀬戸内市牛窓町から、岡山市東区にかけての瀬戸内海に面したエリアの地図を、ぼんやりとアプリで眺めていた。このあたりには昔から塩田や干拓地が多く、地図を見ているだけで面白いのだ。 地域を流れる千町川の広い中州のような場所には畑や民家があり、「面白いなあ」と思って眺めていたが、さらに下流にスクロールしたところで私の手が止まった。河口の水門湾にほど近い位置に水門が2基あり、水門と水門の間、つまり川の中央に民家があるのだ。