「カフカ CLASSICS IN COMICS」はドイツ文学者の池内紀訳によるカフカの作品を西岡が構成、作画したもので、文芸誌モンキービジネス(ヴィレッジブックス)で連載されていた。単行本には連載分「家父の気がかり」「バケツの騎士」「ジャッカルとアラビア人」「兄弟殺し」「禿鷹」「田舎医者」「断食芸人」「流刑地にて」の8編に加え、描き下ろし「変身」を収録する。 「変身」の執筆にあたり西岡は、劇中の“虫”をどう描写するか悩んだ末「虫の姿を見せない」という手法を選択。他のマンガ化や映像化では類を見ないこの試みに、西岡自身も非常に苦心して構成を考えたという。新たなカフカ作品の表現に、原作ファンの注目も集まりそうだ。