■創業家・OBから上がった反乱の狼煙 「第138回定時株主総会の事前質問状」。4月24日、6ページにわたる質問状が国内製薬最大手である武田薬品工業に提出された。 6月27日に大阪で開催される定時株主総会に向けたものだ。 質問権を行使するのは112人。その大半は武田OBだ。加えて武田の創業家一族が10人以上、名を連ねる。海外企業のM&Aと外国人幹部の登用で急速なグローバル化を推し進める現経営に対し、一部の創業家一族、そしてOBが反乱の狼煙を上げた。 質問状の内容は次の7項目。経営の問題を追及する内容のオンパレードだ。 ①米バイオ企業ミレニアム・ファーマシューティカルズ買収の失敗に対する責任の所在 ②スイスの製薬会社ナイコメッド買収の失敗に対する責任の所在 ③グローバル化の在り方、および国内技術者のモチベーションが低下する経営への疑問 ④長谷川閑史社長の後任に外国人であるクリストフ・ウェバー氏