苦境に陥っているゲームセンターの運営会社が、ゲーム料金の値上げやサービス強化を通じて収益力を確保しようと躍起になっている。ゲームセンター業界は、店舗数が増えすぎ過当競争に陥っていたところに昨秋以降の世界同時不況が直撃し、タイトーやセガなどゲームセンター運営事業を手掛けるアミューズメント企業の業績が悪化した。各社とも生き残り策に必死だが、抜本的な経営立て直しにつながるかどうか不透明な部分もある。 ≪10円玉単位で…≫ スクウェア・エニックス・ホールディングス(HD)傘下でゲームセンター運営事業を手掛けるタイトーは、渋谷店など首都圏の3店舗で、2月からゲーム料金を試験的に引き上げた。100円のゲームは120円、300円は360円と、これまで「100円玉ビジネス」と言われていたゲームセンターで10円玉単位の値上げを実施した。渋谷店では「目立った不満の声などはなく、スムーズに受け入れられて