サントリーホールディングスは20日、発泡酒の販売を終了することを明らかにした。6月に発泡酒の主力商品「MD(マグナムドライ)ゴールデンドライ」の製造を終了し、在庫が無くなれば出荷をやめる。高級志向のビールや低価格の「第3のビール」に集中する。 発泡酒は94年にサントリーが初めて開発したビール風味の飲料。麦芽使用比率が67%未満のためビールより酒税が安く350ミリリットル缶で店頭価格に約56円の差が出る。しかし、麦芽を使わず発泡酒より店頭価格が20円安くなる第3のビールが04年に登場し、消費者の人気が移った。 同社の11年の発泡酒出荷量は、02年のピーク時に比べ4割程度に低下。今年1〜6月には、ビール、発泡酒、第3のビールを合わせたビール類全体の2%程度に落ち込んでいた。今後は高級ビール「プレミアム・モルツ」や第3のビール「金麦」など成長商品の販売を促進する。ただ、将来の酒税制度の変更などに