この講義のテーマは、「次世代の君たちはどう生きるか」ということで、僕が思っていることをどんどん言っていきます。 はい、つぎです。 みなさん、『アメリカン・マインドの終焉』という本、ご存じですか? この場には10代と20代しかいないので、知ってるはずがないんですよ。知ってるとしたら、その人はかなり変わった人だと思うんですね。 なぜかというとその本は、みなさんがまだ生まれてないか幼児だった1990年頃に流行った本だからです。 イェール大学とかシカゴ大学で哲学を研究していたアラン・ブルームという哲学者が書いてるんですが、どんな本かというと「最近のアメリカの大学は腐ってる! けしからん!」ということが、450ページにわたって、延々と書いてある本です(笑)。 文学とか哲学、芸術といった昔からの伝統ある学問を隅に追いやって、世の中に迎合して新しい分野の学部ばかり設置して、あげくの果てにわけのわからない