北陸新幹線敦賀以西ルート三案について、国土交通省は今月、建設費などの調査結果を明らかにする。これを見越して滋賀県は九月、米原ルートの優位性を示す独自試算を公表。京都府では北部に加え、南部の市町でも舞鶴経由が前提とみられるルートの誘致促進同盟会を設立した。一連の動きを受け、小浜-京都ルート(JR西日本案)に賛同する福井県内では四日、民間主導の組織が立ち上がるなど、各ルートの誘致合戦が熱を帯びている。 県は九月二十三日、試算結果を公表した。米原ルートは建設期間五年で、建設費四千四十一億円。他の二案より八~十二年短く、九千五百億~一兆三千億円安かった。事業の妥当性を表す費用対便益も、米原は一・六〇と最大。小浜-京都は〇・五四、舞鶴は〇・一八にとどまり、米原が整備新幹線の着工五条件の一つ「投資効果」を唯一満たすとの判断を示した。 福井県幹部は「関西広域連合が米原ルートの支持を取り下げたことが試算に