腸閉塞と誤嚥(ごえん)性肺炎を併発し、闘病中の俳優、原田芳雄(71)が11日、都内で行われた主演映画「大鹿村騒動記」(阪本順治監督、16日公開)のプレミア試写会に参加した。 公の場は、5月4日に映画の舞台、長野・大鹿村で行われた完成披露試写会以来。この日は体調を考慮し写真撮影のみの登壇で、腰痛を伴う持病の腰部脊柱管狭窄症も悪化したため、車いすに乗って現れた。 髪を短くし体もやせ細って別人のような原田は炎症で声が出にくいため、共演の石橋蓮司(69)が「今日はどうもありがとうございます。どうぞ、ごゆっくりご覧ください」とメッセージを代読。観客の拍手を受け、原田は自ら企画した思い入れが深い作品だけに、感極まって涙。妻役の大楠道代(65)がそっと手を握りしめた。阪本監督によると、楽屋では「必ず戻ってくるからな」などと復帰に意欲を見せていたという。 (紙面から)