今は現場から離れているが、新入社員のころに駅員として働いていたことがある 配属当初、先輩方が車椅子の乗降介助をとても嫌がっていたのがよく分からなかった。駅員はまがりなりにもサービス業の端くれであるし、お客様が少しでもスムーズに移動できるよう手助けをすることは立派な仕事だし、そこまで嫌がる理由がよくわからなかった。改札に立って遅延のお詫びをするより前向きな気分で取り組める業務だと思っていた。 でも今は先輩方の気持ちがよくわかる。私も同じだからだ。 介助した相手からの心ない言葉の暴力が先輩方の心象を作っていたのだ。 他社ではもっとスムーズなのかもしれないが、弊社の場合、身体障害者の乗降介助をする際は、乗る駅と降りる駅で電話調整をする。降りる駅では、シフトの都合などによってホームに出場する駅員を確保できず、何本か列車を見送らないといけない場合もある。 その日もそんな理由で、2、3本後の列車(時間
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