<本研究成果のポイント>日本から侵入したオオハリアリが北米の森林で在来のアリを駆逐しつつある。オオハリアリは原産地の日本ではシロアリ専門食だが、北米では小型無脊椎動物を広く捕食するジェネラリスト捕食者に変化していることが判明した。外来種が蔓延する仕組みとして、侵略地における餌メニューの変化の重要性を実証した。餌メニューの変化は、過去の核実験が大気中に放出した放射性炭素同位体に注目することで明らかにされた。 <概要>辻瑞樹 琉球大学教授(ペンネーム辻 和希)、松浦健二 京都大学大学院農学研究科教授、末廣亘 同博士後期課程学生、兵藤不二夫 岡山大学准教授、ロブ・ダン ノースカロライナ州立大学教授、エドワード・バーゴ テキサス A&M 大学教授らの日米共同研究グループは、日本から米国に侵入したオオハリアリの食性が侵入地で変化し、他のアリを追いやって分布を拡大していることを日米両国での野外調査と放