植物写真家の髙橋修さんは、入山者の少ない山にばかり入っているため何度もヒグマやツキノワグマを見ているが、幸い、被害に遭ったことはないという。クマに襲われるニュースが後を絶たないが、ツキノワグマに出合わないために、高橋さんがツキノワグマに対してふだん気をつけていることは「こちらが先に見つけること」だという。 自然科学の立場から言えば、ツキノワグマのヒグマもヒトも同じ大型哺乳類だ。山は彼らのナワバリ内。だから、彼らのルールに従って行動するほうがよいのは当然だ。 クマのニュースが飛び交っている2023年秋。クマの個体数の増加とブナとドングリの不作が原因とされている。植物写真家である筆者は、山の植物を撮影のため年間に何十日も登山者が少ない山ばかりに入っており、野生生物に出合う可能性は高く、実際何度もヒグマやツキノワグマを見ている。しかし、今まで山でクマから被害に遭ったことはない。単にラッキーな可能