今年7月、ユッケに付着したO-157などの細菌による集団食中毒を受けて、厚生労働省は飲食店に生レバーの提供自粛を呼びかけた。自宅ではなかなか食せないツウな珍味だけに、気軽に食べられなくなった悲しみに打ちひしがれるグルメ諸兄も多いはず。 ところで、生肉や刺身といった生モノを食べる際、添えられることの多い「薬味」。これらには食あたりを防ぐ毒消し効果があるともいわれるが、実際のところ効果はあるんだろうか? 「肉や魚の生食を好む日本人の食生活にとって、細菌の繁殖を抑えてくれる薬味類は欠かせません。冷蔵庫などがなかった時代から、食あたりを防ぐ知恵として幅広く活用されてきたんですよ」と教えてくれたのは、薬味に詳しい管理栄養士の柴田真希さん。 「例えば、生姜に含まれる辛味成分ジンゲロンやショウガオール、にんにくに含まれるアリシンには強い殺菌・抗菌作用があり、生肉に添える薬味としてよく使われます。刺